『スウェーデン式 アイデア・ブック』の1は、アイデア発想のヒントという面がありましたが、今回紹介する2(トゥーボ)は、やわらかい子供脳になるエクササイズといった内容です。
著者は、フレドリック・ヘレーン。ストックホルムの自分の島に住み、スウェーデンで大人気のセミナー講師。創造性、アイデア生成、アントレプレナーシップに関するセミナーを世界中でおこなっています。
本はまるで絵本のような装いで、縦横約15cmの正方形の変形本。スウェーデンらしいオシャレなデザイン。
内容は、30個のエピソードが掲載。
1は、いろんなジャンルの実際にあったエピソードでしたが、この2は、全て小さい子供がでてくるエピソードです。
1つのエピソードは2~3P程度で、数分で読めます。
全開と同じく、タイトル、教訓メッセージ、エピソード、ワンポイント解説といった構成。
例えば、1つ目のエピソードですと…
1.もっと素直に
創造性の源は、遊び心あるセミナー講師の話です。大人を対象としたセミナーで、「誰か前に出て、ちょっと踊ったり歌ったりしませんか」とたずねると、会場はいつも居心地の悪い静寂に包まれるそうです。
…
今度は幼児園で同じように、「前で歌ったり踊ったりしたい子はいる?」と聞くと、子供たちはその場でぴょんぴょん飛び上がったり、手を振ったり、「見て、見て!」と大声をあげて踊り始めたりします。
…たまには絵を描いてみませんか。苦手だという人は、この世にないものを描いてみるといいでしょう。間違いも正解もありませんから。…
『スウェーデン式 アイデア・ブック2』フレドリック・ヘレーン(P.4-5)より引用
といった感じになります。
このように、仕事ですぐに役立つ発想のヒントというより、もっと子供のように発想をやわらかくして、物事を考え、行動してみようといった内容です。
実際にそのアドバイスを試し、子供のような気持ちになってエクササイズしてもよいでしょう。
大人になると堅い頭になりますし、たまにはそのような遊びを。
それによって、仕事でのアイデア発想が鍛えられるかもしれませんし、煮詰まった時におこなったらリラックス効果があるかもしれません。
もちろん、読み物として普通に楽しむのもよいと思います。
個人的に下記のようなものが面白かったです。
No.6「やってみなきゃわからない」
5歳の女の子に「ピアノ弾ける?」と質問すると、「弾いてみたことないからわからないわ」と答えた。できないかもしれないとは答えない。
たしかに、大人になるとすぐ常識で考える。そして、難しそうだと、できない理由をたくさん考え、すぐに諦める。そんなストッパーのきいた思考パターンだと、浮かぶアイデアも浮かばない。
時には何も考えないで、やったことのないことに挑戦することも大事ですね。
No.14「どうして?」
子供は「どうして?」「何で?」とたくさん聞きまくるが、大人は聞かなくなる。
どうして?を繰り返すと、大抵わからない難しいことに行き着く。調べないとよくわらかないこと、まだ解明されてないようなこと。だから大人はやめる。
しかし発想する人は、常に疑問をもってないといけないので、問わないということは不味いかも。時にはどうでもいいことに対して問いまくるのも大事かも。
また、行き着く難しい答えに対しては、ユーモアをもって無理やりにでも答えを出すということも(笑)
No.22「あっ、できた!」
凧に穴を開けたいけど「知らない、できない」という子供。それに対し、5通りの穴の開け方を考えさせる。始めは1つ考えるのも大変だった子が、誘導され、結局10通り思いつく。
大人もアイデア出すのが億劫な時がある。しかし、その子のように大人も誘導すれば、アッサリとアイデアが出せるのだけどね。やらないだけで(笑)
このような頭をやわらかくするエピソードが目白押しです。
「ちょっと頭が堅くなってるな~」と思っているなら、この本でのエクササイズを試してみてはどうでしょうか。
大人の世界を過ごしてると常識にまみれ、いつの間にか飲まれますからね。
- 作者: フレドリック・へレーン,テオ・へレーン
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2006/07/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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出典:フレドリック・ヘレーン著『スウェーデン式 アイデア・ブック2(トゥーボ)』(ダイヤモンド社、2006年)